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お客様の意思決定を誘導する「コンサルティングセールス」

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お客様の意思決定を誘導できれば、自社の商品販売につながることは想像できます。しかし、どうすればお客様の意思決定を誘導できるのでしょうか? お客様の意思決定を誘導するためには、一生懸命自社の商品を営業する「売り込み」とは全く異なる内容が、営業活動上必要になってきます。今回は、その内容について説明します。

事例

まずは事例でご説明します。図①を見てください。こちらはCRMシステムを扱っている3社の商品の機能を表現した図です。

自社をA社だとします。A社は、コストでは「×」ですので、他社より高い商品です。他社と比較したときに強いのは、レコメンド機能です。通常の会社であれば、「うちの商品はレコメンド機能が強いCRMシステムです」と営業します。

残念ながら、これではなかなか売れません。なぜかというと、お客様はレコメンド機能が本当に自社において必要かどうかがわからない可能性があるからです。

コンサルタントの視点

今回のケースの場合、売れる営業担当者はお客様の関心事をヒアリングした上で、以下のように説明します。

「お客様が考えていらっしゃる既存顧客からの売上を120%上げたいということであれば、〇〇社さんの取り組みが参考になります(〇〇社の事例紹介)。〇〇社さんの取り組みを見ると、レコメンド機能を活用して売上を上げているのがよくわかります。そのため、これから他社の商品もいろいろと検討されると思いますが、レコメンド機能の善しあしを見られるとご希望に叶うシステムが導入できると思いますよ」。

この説明の特徴は、どこにも自社の売り込みがないということです。あくまで客観的にアドバイスしている内容です。しかし、レコメンド機能が重要だと感じたお客様が、その後、B社、C社に行ったときに、レコメンド機能の有無を確認・比較すると、結果としてA社を選んでいただけます。

このように、お客様の意思決定を誘導する営業方法を、心理学の言葉で「アンカリング」といいます。(*アンカリング:提示された特定の数値や情報が印象に残って基準点(アンカー)となり、判断に影響を及ぼす心理傾向のこと)

アンカリング成功事例

私がお会いしたIT企業の経営者の中に、飲食店のパッケージから始まって、物流、小売と、次々と商品の開発・販売に成功されている企業がありました。何がポイントですかと伺うと、答えが「他社より、何か一つでよいので優れた機能をつくる」ということでした。この言葉を解釈すると、「営業段階でアンカリングできるようなポイントで、何か一つ他社より優れた機能を作る」ということです。

多くの機能を持った商品を作ってしまうと、当然コストが高くなります。競争する相手も、大手企業が多くなります。お客様の「これでいい」という基準に合わせるためにも、意図的に、アンカリングがかけられるポイントに絞った商品開発をすることが非常に大切になるのです。

まとめ

アンカリングポイントを明確にするためには、お客様の課題認識がどうか、競合他社がどんな強みをうたっているのか、自社は競合他社に対してどんな強みを訴求できるのかを調査して、整理することが大切になってきます。自社の商品を販売していく上で、アンカリングポイントを設計してみると大きな成果につなげられます。

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WRITER筆者

MBA CROWDSOURCING 編集部