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商品を販売するチャンスがあるのはどの市場か

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今後、IT商品を展開していく上で、チャンスがあるのはどこのマーケットでしょうか。

結論から先に述べると、今後IT商品の販売先として拡大が期待されているのは、非IT部門のマーケットです。しかし、IT部門とは性質が異なるため、これまでと同じ営業の方法論は通用しません。各ターゲットに応じた販売戦略、売り方が重要となってきます。

コンサルティングセールス

顧客の意思決定をサポート(誘導)するコンサルティングセールスができる営業組織が構築できれば、商品販売の可能性が高まってきます。その理由を図①をもとに説明します。

現在、大手IT企業は、大手企業の情報システム部門から売上を上げています。日本の市場は成熟しており、大手企業の数は増えないため、大手IT企業が売上を伸ばすには、中堅・中小企業に販売促進していきたい状態です。

しかし、自分たちで直接的にサービスを提供するには、コストと価格が合わないため、グループの中堅・中小ベンダーに販売を委託する形になります。しかし、中堅・中小ベンダーはコンサルティングセールスができないことが多いため、営業先の意思決定がなかなか引き出せず、商品の販売数は増えません。

大手ベンダーと中小ベンダー

結果として大手IT企業は、既存顧客の囲い込みを強めるとともに、コンサルティングセールスを必要としない低単価商品を販売している状態です。

大手IT企業が売上を維持、増加するために、自社の顧客以外の企業の情報システム部門へのアプローチも強化しています。よって、情報システム部門を対象とした市場は、競争環境が非常に厳しい市場(レッドオーシャン)となっています。

一方で、IT企業の営業は、情報システム部門以外の現場責任者とうまくコミュニケーションが取れておらず、関係が構築できていません。なぜなら情報システム部門と違い、現場責任者の関心事は現場の業務に関するものなので、IT企業の営業が得意とするシステムの話にはそれほど関心がないからです。

中堅・中小企業の場合は、明確な情報システム部門がないケースもあるほか、IT投資の意思決定が現場責任者であることが多く、同様にIT企業の営業担当者が営業するのがなかなか難しい状態です。そのような状態の中で、他社ができない現場責任者からのシステム受注ができれば、売上を伸ばせる可能性が高まるのです。

実際、図②の通り、これまではIT投資の意思決定は80%がIT部門だったのに対して、今後は、90%が非IT部門になっていきます。

IT投資判断をする部門

では、情報システム部門と現場責任者とでは、どのように営業方法が変わってくるのかを考えてみます。図③を見てください。IT部門と現場責任者への営業活動の違い

情報システム部門の役割の一つは、自社の事業展開において最新のIT情報を集めながら、最新のITを導入することで、他社と差別化された展開を促進することです。ただし、情報を収集し、最新の取り組みを自社で進めていく力量があるのは一部の企業にすぎません。よって、多くは超大手企業の先進事例を参考に自社に取り入れていく動きが強くなっています。この場合、営業は「最新の情報であること」と「大手企業の先進事例があること」が非常に大切になります。

一方で、現場責任者はどうでしょうか? 彼らは、自身の業務で成果を上げることに関心があり、その手段はITに限らず、成果を上げるために必要であれば投資を検討するという考えを持っています。よって、営業する場合には、販売したい商品が「どう成果の実現につながるのか」を説明していくことが大切になります。そのため、場合によっては相手の仕事に対して、現場責任者よりも精通していることが必要となります。コンサルティングセールスを活用することが、現場責任者に対する営業活動において、非常に効果的なのです。

まとめ

今後、IT商品導入の意思決定を行っていく現場部門に対して、どのようにアプローチをして展開をしていくかが、成長するITベンダーに求められてくる内容となってきます。現場目線での営業ステップやサービス紹介の流れを構築していくことが大切です。

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WRITER筆者

MBA CROWDSOURCING 編集部